2024/06/28 に v0.6.11 がリリースされていました。Difyは本当に素晴らしいアプリですが、不具合もまだまだ多くあるので、バージョンアップしていきます。
前回から2週間ほどでのバージョンアップ。活発で嬉しいです。
最初に
Dify のバージョンアップ中に、1〜2分程度、使用できない時間が発生します。
本番運用中である場合は、お知らせを出すなどの対応が必要です。
インストール方法
まだインストールしていない方、まはたインストール方法について見たい方は
を御覧ください
インストール設定ファイルを修正
インストール時に作成した dify-values.yaml
を修正しますが、私の場合、v0.6.10 をインストールし v0.6.11 に途中バージョンアップしています。
バージョンアップのログは、以下を御覧ください。
# nano dify-values.yaml
で
global:
host: "dify.microai.jp"
enableTLS: false
image:
tag: "0.6.11"
を
global:
host: "dify.microai.jp"
enableTLS: false
image:
tag: "0.6.12"
に書き換えます。
host: "dify.microai.jp"
の部分は、ご自身の環境のものにいてください。
バージョンアップ実行
# helm upgrade dify douban/dify -f dify-values.yaml --debug
実行すると
default pod/dify-api-5c9c9b59c9-nwshd 0/1 ContainerCreating 0 26s
default pod/dify-frontend-8599b488dd-b7q9r 0/1 ContainerCreating 0 26s
default pod/dify-worker-78968f767-9lxqz
この3つが更新されていきました。
このタイミングで、一時的に使用できなくなります。
DBをマイグレーション(変更)する
コマンドを実行する対象を探す
# kubectl get pod | grep dify-worker
dify-worker-77d675b4b-tw8kc 1/1 Running 0 85s
実行する対象に対してマイグレーション指示を出し、マイグレーションする
kubectl exec -it dify-worker-77d675b4b-tw8kc -- flask db upgrade
Kubernetes 特有の修正を行う
# helm get manifest dify > dify-custome-0.6.12.yaml
# sed -i 's|http://dify.microai.jp|https://dify.microai.jp|g' dify-custome-0.6.12.yaml
dify.microai.jp
の部分は、ご自身のホスト名に置き換えてください、
Milvus 部分の修正
# nano dify-custome-0.6.12.yaml
dify-custome-0.6.12.yaml
の中に2箇所
- name: VECTOR_STORE
value: milvus
このような記載があるので、それぞれの直後に
- name: VECTOR_STORE
value: milvus
- name: MILVUS_HOST
value: "microai-milvus.milvus.svc.cluster.local"
- name: MILVUS_PORT
value: "19530"
- name: MILVUS_USER
value: "root"
- name: MILVUS_PASSWORD
value: "Milvus"
- name: MILVUS_SECURE
value: "false"
となるように、Milvusの設定を追記します。繰り返しになりますが2箇所どちらも同じ修正を加えてください。
"microai-milvus.milvus.svc.cluster.local"
は、皆様の環境にあわせて書き換えてください。他の項目はデフォルト値です。
設定反映
# kubectl apply -f dify-custome-0.6.12.yaml
で設定を反映させていきます。
これでバージョンアップ完了です。
バージョン確認
上記のメニューからバージョンを確認して 0.6.12
と表示されているかを確認します。
おまけ v0.6.12 の CHANGELOG を流し読み
個人的に興味のあるところだけを斜め読みしてメモしていきます。
新機能 (Tracing)
LangSmith と Langfuse で Difyのワークフロー 内で行われている LangChain の処理内容を見ることができるようになりました。
クライアントに提供する場合などで、不具合のデバッグなどが容易になるためありがたいですね。
新機能(Undo, Redo, Change History)
ワークフロー編集画面で、もとに戻す、やり直す、変更履歴からもとに戻す。の機能が追加されました。こちらも、地味にありがたいです。
新機能 (DSLでの上書き)
今までは、作ったワークフローをDSLでエクスポートして、エクスポートしたDSLを使って、新しいワークフローを作ることはできましたが、すでにあるワークフローを上書きすることはできませんでした。それができるようになりました。
個人的には、あまり使用するケースが思いつきませんが、便利な人にとってはものすごく有用そうという印象。
新機能 (ワークフロー非表示)
プレビュー機能で表示される上記の赤枠の場所の表示・非表示を切り替えられるようになりました。
エンドユーザーに見せたくないときもありますので、これは嬉しいですね。